びおら@こあら

びおらとともに悪戦苦闘のそれでも楽しい日々@ドイツ。 ドイツ生活、音楽のことなどをのんびりヴィオラ弾き目線で書いています。

みる・ひく・オペラ

ようやくのコジ・ファン・トゥッテ

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オペラといえばモーツァルト。
モーツァルトといえばオペラ。

そんなくらいこの二つは切っても切り離せない。と、私は(個人的に)思います。

オペラハウスに勤めて合計4年近くになりますが、モーツァルトを弾くチャンスになかなか恵まれなかった私…
まだ、「魔笛」も「フィガロの結婚」も弾いたことがなく、「ドン・ジョバンニ」は舞台裏のバンダのみ。
シュトゥットガルト歌劇場時代には「イドメネオ」や「コジ・ファン・トゥッテ」も上演されていたのですが、当時の音楽監督の希望により、いつも同じメンバーでの上演が決まっていました。
編成が小さいので、ヴィオラは4人。当時18人もいたヴィオラグループの研修生だった私には、当然チャンスはなく…でも、しょっちゅうリハーサルを聴きに行っていたのは覚えています。

それでも、シュトゥットガルトでは3つ弾きました。
「皇帝ティトの慈悲」「ルチオ・シッラ」と、「後宮からの誘拐」。(う~ん、見事に有名どころを外した選択
いつもモーツァルトの仕事が割り当てられていると、とっても嬉しかったのを覚えています。(なんせ必要人数が少ないので、なかなか回ってこなかったし…)小躍りして仕事に行っていたような。

そして、今回ようやくカイザースラウテルンでコジ・ファン・トゥッテを弾けることに!わ~い
コジといえば、シュトゥットガルトで初めて見て、ドイツにおけるオペラの位置、みんなが身近に楽しめるものなのだ。ということを知ったきっかけになったオペラ。(当時の記事、発見!
話の内容は、ちょっとふざけていて(ファンの方、スミマセン)突っ込みどころ満載。なのに、音楽はこの上なく美しいアンサンブルだったりする、とっても魅力的なオペラ。


この前は3回目の本番に乗り、ちょっと舞台を見る余裕もできて…
一人でにやけていた事と思います(
姉妹の恋人が変装して登場するのですが、カイザースラウテルンの衣装さん、面白すぎる…。
弾きながら見て、心の中で一人ツッコムという、大変忙しい本番になりました。(自業自得です)


オーケストラ・ギプフェルを聴く

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少し前の話になりますが、カイザースラウテルンの歌劇場を含む、ラインランド・プファルツ州にあるオーケストラのうち5つがマインツに集合する「オーケストラ・ギプフェル(Orchestergipfel)」という催しを聴きに行ってきました。

マインツの街中のあらゆる場所で、無料のコンサートが同時進行。
夜は大きな会場でのオーケストラ公演。これも時間をずらしつつ、同時進行で行われるということ。
私は休みだったのですが、普段あまり聴けない同僚の室内楽を是非見たい!と思い、出掛けていきました。

すごい教会ですよね。
ここでの弦楽四重奏と、ヴィオラカルテットが目的
お客さん、めっちゃ多かった!!!さすが、無料というのと、一回の公演が短いのがポイントかな?と思うのですが…
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この教会、カトリックの司祭さんの学校に併設されていて、普段は彼らのためだけに開かれているそうです。
コンサートということで特別一般公開

その後は、カイザースラウテルンのオーケストラ公演へ。
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ここはライン川沿いのお城。私も一度弾いたことがあります。
控え室からの眺めが絶景!

このときはまだ20パーセントくらいの空席があったのですが、開演1分前に人が押し寄せて(正に波のようでした)椅子が足りなくて、二階のバルコニー(写真の上両サイドにあるもの)が立ち見のお客さんで溢れました。
ベートーヴェンの交響曲7番。全部立って聴いてはったすごーい。

聴きに行ってみて、今回の企画は大成功だったのではないかなと思いました。
街を挙げて大々的に宣伝されていてたくさんの人出でしたし、子供向けのコンサートも複数あり、中央広場でも舞台が組まれ、普通にカフェを楽しむ人の目にも耳にも自然に入るように。
案内パンフレットに時間と場所と内容が明記され、どうしたら効率よく聴きたい演奏会を回れるか…と考えるのも日曜日の家族イベントになっていたんじゃないかなと思います。もちろん無料だったというのも大きいと思いますが。
ここに写真を見つけました)
日本同様、若者のクラシック離れが問題になっているドイツですが、こうやってオーケストラのほうから敷居を低くして門を開く工夫をすることで、ようやく少しずつ、少しずつ変わっていくんじゃないかなー。と改めて考えるきっかけになった、一日でした。

200回目のお誕生日

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一日遅れましたが、昨日、2013年5月22日はリヒャルト・ワーグナーの200歳のお誕生日でした。

ドイツのオペラ歴史で避けて通ることができない、大作曲家。
というわけで、今年はいたるところでワーグナーがシリーズ上演されています。
私の住む街でも先週ローエングリンが満員御礼だったとか。

でも、なぜか私の勤めるカイザースラウテルンは、ワーグナーのオペラはない模様。
去年はパルジファルを弾きましたが、今年はなし。
なんでかなー。ちょっと残念。

実は、
今年2013年は、彼だけではなく他のオペラ作曲家にとっても重要な年なのです。
イタリアオペラの変革者、ジュゼッペ・ヴェルディも、生誕200年!
ヴェルディ、とっても好きです
カイザースラウテルンでは先々週が、ナブッコの千秋楽でした。
大変人気の演目で、週末の公演はいつも売り切れていて、びっくり!
演奏するのもとっても楽しかったから、終わってしまったときはとても寂しかったです。
(話の筋も、なんとなくハッピーエンドですし…最近あんまりそういうの弾いてなかったし…例えばこんなのとかばかり…心の声
千秋楽ならではのカーテンコールも、すごく長かった!15分くらいあったのでは…さすがですね。

さて、もう一人。
今年100歳のお誕生日を迎える作曲家がいます。
本人は残念ながら63歳で亡くなってしまっているのですが、イギリスの作曲家、ベンジャミン・ブリテン。
弦楽アンサンブルLOVEの私としては、避けて通れないレパートリー「シンプルシンフォニー」の作者で、この曲なら100回くらい弾いたのではないかしら?という感じですが、それ以外の作品は…
有名なのは青少年のための管弦楽入門や、ヴィオラの大事なレパートリー、ラクリメ。
と、そのくらいの知識しか持ち合わせていませんでした。
でも、意外にとってもたくさんのオペラも作っていたようです。
そして
カイザースラウテルンの歌劇場では、先日からブリテンの最後のオペラ「ヴェニスに死す」の練習が始まりました。二時間半しか練習に出ていないのに、ゴンドラの揺れるテーマ(?)が頭から離れず、家に居ながらにして船酔いしそうー!!

小さな歌劇場でも、ちゃんとお誕生日イヤーの流れは押さえているようです。
それに、どうやら、ワーグナーはヴェネチアで亡くなったようですね。
ワーグナーを上演せずして、ワーグナーイヤーの流れを汲んだプログラム…なかなかすごい。


写真は全然関係ないけど、大好きなノートルダム寺院の夜景です

ランメルモールのルチア

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ドニゼッティのオペラ、ランメルモールのルチアを観てきました。

Googleに「ルチア」と入れるだけで、「ルチア 狂乱の場」と出てくるくらい、第二幕の狂乱の場という場面が有名なオペラです。
あぁ、かわいそうなルチア。

家族、権力と、愛とに挟まれて錯乱してしまう、落ち目の一族の娘、ルチア。
政略結婚の相手を結婚式の日に殺して、勘違いし、怒りのままに去っていった恋人を想って歌う、ながーいヴィルトゥオーゾなアリア。

ヴィースバーデンのルチアさんは、上手だったー!

精神錯乱状態も、本当にこちらが心配になるほど迫真の演技で、その上素晴らしい歌声。


実は、舞台装置や演出はあまり好みではなかったのですが、二幕は、彼女の独り舞台。まわりの様子はあまり気になりませんでした。
グラスハープで伴奏されるのも、初めて聴きました!
コップに水を入れて縁をこすって音を出す、あれです。
残念ながら楽器自体は見えなかったのですが、奏者のおじさんはしっかり見えました。
もっとシンプルな伴奏なのかと、勝手に想像していましたが、違ったー!
思わずおじさんを凝視。

しかし、話の内容は非常に暗いです。
ルチアは狂って死んでしまい、絶望と怒りに去っていった恋人も、それを聞いて死ぬという…
一族の未来もこれできっとおしまいだろうし、大事な息子を殺された政略結婚相手の一族も相当ダメージだろうし。いいところなしの終わり方です。


久しぶりに、何か楽しいオペラに触れたい・・・

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今回は、2階席から。
ここから聴くと、オーケストラと歌手のバランスが一番いい気がします。
舞台の迫力は、一階席のほうが当然上ですが、ここからだとオーケストラピットの中もちょっと見えて面白い。
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ヴィースバーデンの歌劇場は、豪華です。

クアハウスでザビーネ・マイヤーをきく

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ヴィースバーデンには、カジノのあるクアハウスという建物があって、歌劇場と並んで建っている様はまさしく、ヴィースバーデンの象徴!という感じです。(外側の写真はまた次回…とほほ)

このクアハウスには、カジノだけでなく、レストランや大ホールもあります。
ホール一階の客席は移動可能で、ダンスホールにもなったりするらしい。
中は金ぴかです。

ヴィースバーデンの歌劇場オーケストラは、毎回ここでシンフォニーコンサートを開催。
とってもリッチ
今回のシンフォニーコンサートは、目玉が(勝手に言っていますが)
ザビーネ・マイヤー氏演奏の、ニールセン、クラリネット協奏曲。
そのせいか、チケットは早々に完売御礼だったようで、二、三日前に急に仕事がなくなった私は手に入れるすべはなく…ホールの一番後ろでチラ見。
写真のように、舞台は非常に遠いです…
でも、ソリストはちゃんと見える場所を確保。

貫禄の舞台を堪能させていただきました。

この、ニールセンのクラリネット協奏曲、5年ほど前にシュトゥットガルトでマーティン・フロスト氏が独奏者のときのオーケストラで弾いたのが初めてでしたが、今回は、違う曲かと思ったくらい!
ソリストのタイプが違うと、こんなにもイメージが違って聴こえるのですね。



ちなみに、こあらは、ザビーネ氏のお兄さん、ヴォルフガング・マイヤー氏のファンです。うふ。
プロフィール

こあら

こあらの説明書き
♪職業♪
音楽家(修行の身)

♪血液型♪
おおざっぱではなく
おおぼけでもなく
おおらかのO型(!?)
いいビオラ弾きを
目指しています。

♪趣味♪
読書
(片寄ったジャンルですが)
お菓子を作ること
(ふくらむ焼き菓子専門)
バレエ鑑賞
(弾くのも好き)

♪出身地♪
びわこのほとり
地元大好き!!!

♪現住所♪
ドイツの真ん中あたり

♪密かな特技♪
国籍問わず
ちびっこと仲良く遊べる
(遊ばれているという話も)

♪好きなもの♪
室内楽。リサとガスパール。水族館。トーマス・ミュラー。はるさめサラダ。ジゼル。冬。シューマン。明智光秀。眠れる森の美女。整理整頓。メンデルスゾーン。お茶の時間。雑貨屋さん。ラムネ。空港。きくらげ。パン屋さんに入った瞬間。さくらもち。フィギュアスケートと高橋くん。活字。プロコフィエフのロミオとジュリエット。天狗舞。お祭り巡り。J.L先生。パクチー。もちろん、ヴィオラ。

♪尊敬する人♪
祖父母。×2

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